名古屋鉄道(名鉄)は内閣府・総務省・経済産業省・国土交通省が連携して選定する令和4年度のスマートシティ関連事業のなかで、経済産業省の「無人自動運転等のCASE対応に向けた実証・支援事業(地域新 MaaS創出推進事業)」の実証事業に関わる受託事業者に選定されました。

これを受けて、名古屋大学、NECソリューションイノベータ、エクセイド、未来シェア、円頓寺商店街振興組合、名鉄グループ各社が連携して、 名鉄の栄生駅を中心とした名古屋市中心部で「エキ・シロMaaS」の実証実験を、2022年11月7日 から12月9日まで実施しています。なお、円頓寺商店街での自動運転技術検証については11月23日(水・祝)〜26日(土)での実施予定です。

この実証実験の目的は下記となります。

  • 地域住民の総合病院等への施設送迎ニーズの把握(平日)
  • 来街者の交通結節点(栄生駅)から観光地等へのアクセスニーズの把握(土休日)
  • 観光地内周遊モビリティとしての自動運転の検討(4日間)

これらによって、利用者の意向やモビリティ向上による地域内周遊促進効果を検証して、事業化モデルの検討を行うためとしています。

取り組みのイメージ

対象となるエリアは名鉄の栄生駅を中心とした半径約2km(名古屋市中村区・西区の一部)で、 名古屋城や円頓寺商店街などがある大都市中心部となります。このエリアを選んだ背景にはこのエリアは行政区境があるため、区内が対象となる路線バスなどでは総合病院や大規模商業施設への移動、地域内に点在している観光スポットや商店街の周遊がしづらい状況にあるためということです。

具体的な内容としては対象地域にAIオンデマンド交通を導入して、住人の通院や買い物などのモビリティ向上を図るとともに、来街者(主に土休日)の観光施設・商店街・大規模商業施設へのエリア内での周遊促進を図ります。また、マイクロMaaSアプリ(WEB版)と連動してクーポン発行を行うことで、地域の活性化も目的としています。加えて、円頓寺商店街では自動運転サービスの技術検証も実施されます。

マイクロMaaS(WEB版)画面イメージ
マイクロMaaS(WEB版)画面イメージ

●AIオンデマンド交通

  • 対象地域:名鉄栄生駅を中心とした約半径2km圏域(名古屋市中村区・西区の一部)
  • 対象者: 対象地域の居住者および対象地域への来街者
  • 車両手配: オンデマンド交通用のタクシー車両以外に、学童保育事業の送迎車両を活用し、AIにより配車やルート等が最適化されたオンデマンド交通運行計画に従って運行します。
  • 運行時間: [施設送迎] 平日8時〜13時(学童保育事業の送迎車両およびタクシー車両を使用) [観光周遊] 土休日および一部の平日10時〜18時(タクシー車両を使用)
  • 運賃: 無料
  • 予約方法: 電話予約およびマイクロMaaSアプリ(WEB版)から配車予約

●自動運転サービス

  • 対象地域: 円頓寺商店街内(公道走行)
  • 対象者: 商店街関係者、来街者
  • 車両: グリーンスローモビリティ(カート)予定
  • 運行時間: 11月23日(水・祝)〜26日(土)11時~16時
  • 運賃: 無料
  • 利用方法: 自動運転車両(カート)は円頓寺商店街内の決められたルートを運行して、利用者は乗降地点で参加登録を行うと自由に利用できます。