
自動運転や自律走行というのは、乗用車だけのものではありません。大型トラックなどの商用分野でも注目を集めていますが、ホンダは新しいスタイルの車両を開発し、実証実験を行っています。「Honda Autonomous Work Vehicle(オートノマス ワーク ビークル)」、略してAWVと呼ばれる車両で、CES 2018に出展したプラットフォーム型ロボティクスデバイス「3E-D18」のコンセプトに基いて開発された、頑丈で耐久性の高い電動モビリティです。2022年1月18日から20日までアメリカのラスベガスで行われた建設資材・建設機器の見本市であるWorld of Concrete 2022で展示され注目を集めました。
プラットフォーム型自律移動モビリティというのがこのAWVの特徴で、つまり遠隔操作や事前の指示によって、車両のみが走行して、車両自体に荷物を積んだり、またアタッチメントを取付けることで、運搬などさまざま用途に活用することができます。デザインは軽トラックを思わせるプレーンなもので、丸目のライトで可愛らしい顔つきをしているのも注目のポイントです。
コンパクトなサイズながら、LiDARやレーダー、3Dカメラ、GPSなど、本格的なシステムを搭載しています。すでにアメリカの建設会社であるブラック&ビーチ社と共同で、ニューメキシコ州の大規模太陽光発電施設の建設現場で実証実験を行っていて、ホンダのYouTubeチャンネルで公開されていて、実際の様子を見ることができます。実証実験は1カ月間行われて、機材の牽引や資材、水等の物資を作業現場内のあらかじめ設定した目的地まで運ぶなどの検証が行われました
ホンダによると、これからもアメリカでの実証実験を通じて、AWVをさらに進化させるとしています。
Honda Autonomous Work Vehicle スペック
車体寸法 | 全長 9フィート6インチ(約290cm) 全高 4フィート8インチ(約142cm) 全幅 4フィート11インチ(約150cm) |
車両重量 | 721kg |
最大積載量 | 399kg |
最大牽引重量 | 750kg(トレーラー重量を含む) |
最小回転半径 | 3.9m |
最大積載時の航続距離 | 最大45km(使用条件により異なる) |
充電時間 | 最大6時間(120V) |