モービルアイ 提携図

自動運転の制御テクノロジーを手がけるモービルアイはアメリカで行われている家電見本市、CES2022で、フォルクスワーゲン、フォード、そして中国の電気自動車ブランド、ジーカー(Zeekr)とともに、新しいプログラムを発表しました。これはモービルアイのマッピング、ADAS(先進運転支援システム)、AV(自律走行車)のテクノロジーをベースにしたものとしています。

フォルクスワーゲンは、モービルアイのマッピングデータをグローバルで採用した初めての自動車メーカーで、モービルアイ搭載車が地図データベース用のデータを世界中で収集。そのデータを、レーンキープアシストを始めとする、ドライバーの運転支援に活用しています。今後はシュコダやセアトなどのVWグループ傘下の車両(EVも含む)にも搭載され、レーンキープやセンタリングなどのADAS機能を強化していく予定とのことです。

モービルアイはまた、フォードとは長年にわたる関係性を深める、戦略的パートナーシップを拡大する計画を発表しました。モービルアイの自動高精度地図生成技術により、運転中にドライバーが前方に注意を払っているかどうかを運転席用のカメラが確認したうえで、ハンズフリー運転を可能にし、ハンズフリー走行の対応区間拡大していくほか、モービルアイのオープンプラットフォームをもとに、フォード独自の運転支援システムの構築にも取り組んでいます。

そして中国の吉利控股集団(ジーリー・ホールディング・グループ)のグローバル・プレミアム電動モビリティー・テクノロジー・ブランドであるジーカーとは、両社のテクノロジーをシームレスに統合する「Open EyeQ」コンセプトに基づいて、レベル4を可能にしたEVを製造すると発表しました。世界初の一般ユーザー向けレベル4車両とされ、中国国内で2024年までに発表されたあと、世界でも展開していく予定となっています。

Zeekr 電気自動車
写真は、モービルアイの先進運転支援システムを採用したジーカーの電気自動車

このほか、CES2022ではモービルアイは、個人向け自律走行車用に開発したシステム・オン・チップ、「EyeQ Ultra」を発表。また、モービルアイドライブを搭載した自律走行配送車「Udelv Transporter」も発表しています。この「Udelv Transporter」は2023年に商業運転を開始し、2028年までに3万5000台以上を生産する計画とし、さらなる世界標準化という点で、目が離せないものとなりました。