
自動運転は自動車での快適で安全な移動だけでなく、様々な分野や目的において、その活用が期待されています。そのなかで、従来より注目されているのが、配送です。人手不足という根本的な問題の解消、そして通販などによる物流の増大に対応するために、自動運転車両やドローンを使ったり、また自動走行可能なロボットを使用するなど、いろいろな形式が実用化に向けて実証実験が行われています。
今回、ソフトバンクと佐川急便が、2021年4月下旬に自動走行ロボットによる屋外配送の実証実験を実施して、日本で初めて信号機と連携した屋外配送に成功しましたと発表しました。
実際の実証実験では、LTE回線でクラウドを介した、自動走行ロボットと信号機の連携システムを開発しています。ロボットが信号機の表示情報を受信して、その表示に従って交差点を横断することで、公道を安全に走行しながら荷物を配送しました。
また、走行時には荷物の温度変化や段差を越える際の衝撃を測定し、ロボットによる配送の有効性についても確認しただけでなく、スマートフォンのアプリで、ロボットの現在位置の確認や目的地到着時の通知受信機能についても同時に実証を行いました。

港区の竹芝周辺は、東京都が実施する「スマート東京」の実現に向けたプロジェクトとして、東急不動産とソフトバンクが、最先端のテクノロジーを街全体で活用するスマートシティのモデルケースの構築を進めているエリアです。ソフトバンクと佐川急便は、その竹芝エリアで、自動走行ロボットによる配送サービスを実現するための実証実験を、2020年12月から行っており、その成果のひとつが今回の成功となります。
今後も、ソフトバンクと佐川急便は、自動走行ロボットによる配送サービス実現に向けて実証実験を継続していくとしています。