帝人は、LS-EV(Low Speed Electric Vehicle=低速EV)の軽量化に向けた開発パートナーであるApplied EV社(以下:AEV社)と共同で、 自動運転への対応が可能な多目的プラットフォーム「BlancRobot」(ブランク・ロボット)を開発したと2月2日発表しました。

ブランク・ロボットは、センシング、コネクテッドなどの最先端技術を組み込み、コンパクトに集約した多目的LS-EV向けのプラットフォーム。トップカバーにはコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(CSP社)の軽量・高強度・高剛性なGF-SMC(Glass Fiber-Sheet Molding Compound)を用いており、これまでAEV社が開発してきたアルミ製トップカバーに比べ、約20%軽量かつ約4 m²の広面積を有するということです。

また、金属では成形が困難な薄肉かつ複雑な形状を約3分で一体成形できることから容易にシール性を確保できるため、限られたスペースに内蔵した自動走行に必要な機能を水や熱から保護できるほか、耐火性、寸法安定性、耐腐食性にも優れているといいます。

ブランク・ロボットには、バッテリーやモーター、ブレーキ、走行を管理する電子制御ユニットなどが内蔵されており、用途に合わせた車体を搭載して自動走行することを可能とし、運送・工業・医療・一般交通など幅広い用途での活用を想定しています。 両社は、2022年後半にもブランク・ロボットを使用したEVの実用化を目指しています。