相鉄バスと群馬大学が、およそ1年ぶりに「よこはま動物園正門」と「里山ガーデン正面入り口」の間、約900mで自動運転バスを走らせました。さて、1年を経て自動運転バスはどのように進化したのでしょうか。

まず気づかされるのは見た目の違いです。車両の前後にはカメラがズラリと並び(なんと15台追加)、LiDARやレーダーも追加されています。実はこれ、「運転席無人&遠隔監視・操作システム」による運行を可能にするために装備されたものなのです。

バスには保安員が運転席の脇に立ち、異常があれば緊急停止スイッチを操作することで安全性を確保していますが、運転席が無人状態で大型バスが走り出すと少々不安を覚えます。約3km離れた営業所には遠隔監視・操作システムが設置され、車内外計16台のカメラで周囲の状況をチェックしているので、すぐに自動運転を解除して停止させることもできるとわかってはいても、少々前後Gの大きめなブレーキがかかるとドキッとするものです。

昨年との大きな違いは「運転席無人」と言えるでしょう。今回、実証実験とはいえ、一般の乗客を乗せて10月5日と14日に運行。大型バスによる遠隔監視・操作による自動運転の営業運行は、おそらく初の試みでしょう。

現状は、ひとり1台のバスを遠隔監視・操作しますが、今後ひとりで複数台を操ることができるようになれば、バス業界が抱える大型バスの運転手不足という課題も解消されるかもしれません。

相鉄バスと群馬大学、日本モビリティでは、「秋の里山ガーデンフェスタ」の開催期間中である10月5日(月)と 14日(水)に遠隔監視・操作による自動運転の実証実験を行います。また、10月6日(火)・7日(水)と 12日(月)~ 14日(水)には、昨年の秋に続いて2回目となる運転席に運転士を配置した自動運転バスを営業運行します