予防安全機能の充実で事故を防止へ

プリウス&プリウスPHVの安全・安心機能が強化され、7月1日発売されました。具体的には、Toyota Safety Senseの機能向上や、インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]を全車に標準装備。さらに、運転に不安のある運転者向けに[プラスサポート(急アクセル時加速抑制)]をトヨタ初採用するなど、安全・安心機能を強化しています。また、同時にブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックアラート、バックカメラ搭載ナビレディセットなど、安全・安心機能を充実させたプリウス特別仕様車 S“Safety PlusII”が設定されました。

プラスサポート(急アクセル時加速抑制)作動・非作動時 比較イメージ

■予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の機能向上
・プリクラッシュセーフティの検知範囲を夜間の歩行者と昼間の自転車運転者に拡大
・レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援するレーントレーシングアシスト(LTA)を装備
・カメラで認識した道路標識をディスプレイに表示することで道路標識の見落としを減らし、安全運転を促すロードサインアシスト(RSA)を追加
・先行車の発進をブザーとディスプレイ表示で知らせる先行車発進告知機能を追加

■駐車場などでのアクセルとブレーキの踏み間違いや、アクセルの踏みすぎなどで起こる衝突被害の軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]を全車に標準装備

■「プラスサポート(急アクセル時加速抑制)」をトヨタ初採用
プラスサポート用スマートキー(販売店装着オプション/税込価格1万3200円~)で解錠すると自動でシステムが起動し、進行方向に障害物がない場合でも、ペダルの踏み間違い操作を検知した際、加速を抑制。インテリジェントクリアランスソナーに加え、ペダル踏み間違い事故の抑止・被害の軽減に貢献する。

ビッグデータを活用した急アクセル時加速抑制システム体感

プリウスならびにプリウスPHVから搭載が開始された「プラスサポート」は、既販売車種用・後付けの「踏み間違い加速抑制システムⅡ」として、順次導入されます。

トヨタはこれまで、新車には2012年からインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]を導入。また、既販売車種向けには2018年から後付けの「踏み間違い加速抑制システム」を販売しています。これら既存のシステムは、センサーで検知できる壁やガラスなどの障害物がある場合の踏み間違い事故に対応しています。一方で障害物がない場合の事故をどう防止するかの技術開発が進められていました。

今回の機能開発にあたっては、実際の踏み間違い事故発生時にアクセルペダルが全開で踏まれた状況を分析。そして、その踏まれ方の特徴を、コネクティッドカーから得られたビッグデータと照合。右折時や一時停止後など、ドライバーが実際に急加速を必要とする状況を除くことによりアクセルの踏み間違い操作を特定し、障害物がなくても加速を抑制することで踏み間違い事故の低減を図る設定としています。

後付け装置「踏み間違い加速抑制システムⅡ」

プリウス(2015年12月~2020年6月生産の車両でインテリジェントクリアランスソナー非装着車)から対応し、SAI(2009年10月~2018年2月)用2020年11月発売予定、クラウン(2008年2月~2012年12月)、マークX(2009年10月~2016年11月)用2021年1月発売予定と、順次設定車種が拡大されます。(税込価格3万8500円)

  • 従来の「踏み間違い加速抑制システム」に「急アクセル時加速抑制」機能を追加した商品で、前方に障害物がない場合でもペダルの踏み間違い操作を検知した際、加速を抑制
  • 従来のシステムにある、前方の障害物を検知し加速抑制する機能や、後退時に加速を抑制する機能に加え、後退時には障害物の有無に関わらず加速を抑制するなど、より幅広いペダル踏み間違い事故の抑止・被害の軽減に貢献することが狙い
  • 機能強化を図りつつシステム構成を見直し、従来商品比で1万7600円安の低価格を実現
  • 国土交通省が2020年4月に創設した、後付障害物検知機能付ペダル踏み間違い急発進抑制装置の性能認定制度に対応(本制度で初の認定を取得)
超音波センサーをフロントバンパーに備えて障害物を検知。障害物がない場合でも、異常なアクセル全開などをビッグデータを利用して特定、事故を防止