次世代メルセデスのパートナーはNVIDIA

メルセデス・ベンツとNVIDIAは、革新的な車載コンピューターとAIシステムを構築するための協力関係を結ぶと6月23日に発表されました。計画では2024年から次世代のメルセデスに展開され、アップグレード可能な自動運転機能を利用できるということです。

新しいソフトウェアは、「NVIDIA DRIVE」プラットフォーム上に構築され、次世代メルセデスに標準装備する計画。主な機能は、出発地から目的地までの運転を自動化する機能で、安全性や利便性を重視した多彩なアプリケーションが備わるということです。ソフトウエアの更新は無線で行うことが可能で、サブスクリプションサービスも導入予定だということです。

次世代メルセデスに搭載される予定のNVIDIA DRIVEプラットフォームには、自動運転AIアプリケーション用に設計された完全なシステムソフトウェアスタックが含まれています。 レベル2と3、および自動駐車機能(レベル4まで)を含むAIおよび自動車両アプリケーションを共同で開発。新しいシステムの最先端機能によって、メルセデスの安全性がさらに高まることになるでしょう。

メルセデスとBMWの自動運転共同開発は友好的解消へ

この発表の直前、6月19日にメルセデスとBMWから“提携保留”のニュースが発表されました。両社は2019年7月に自動運転技術の共同開発に関する業務提携を発表したばかり。アウトバーンでのレベル4実現をはじめ、次世代技術の普及を加速させるはずでした。

以前からBMWとメルセデスは、いずれも高度な自動運転技術の開発を個々に行っており、大きな成果を披露し、進歩を遂げてきました。両社が手を組むことで、自動運転車の普及が早まると期待されていたのですが、それぞれの開発プロセスなど詳細な部分について協調しきれなかったようです。様々な検討の結果、共有プラットフォームの開発に伴う費用や、現在の経済状況などを考慮し、協力体制を一時保留するとの結論に達したとのこと。

それでも「両社はまた、計画していた一部の分野で緊密な協力を続けていく」と強調しています。

「Daimler AG und BMW Group starten langfristige Entwicklungskooperation für automatisiertes Fahren. Daimler AG and BMW Group start long-term cooperation for automated driving.」昨年、両社による自動運転アライアンスが発表されたばかりだった