2017年10月に登場した新型レクサスLSには、予防安全パッケージ「Lexus Safety System + A」をはじめとする先進の安全技術が採用されています。その最新システムをカーライフエッセイストである吉田由美さんと、SIP cafeマスターである清水和夫が公道において体感試乗しました。

先進の予防安全パッケージを採用したレクサスLS

■プリクラッシュセーフティ(歩行者注意喚起・アクティブ操舵回避支援)

・警報、ブレーキアシスト、自動ブレーキで衝突回避支援および被害軽減を支援する従来のPCS(Pre-Collision System)に加え、大型カラーヘッドアップディスプレイに歩行者の存在する方向を表示するより直感的な歩行者注意喚起、ブレーキ制御に加え自動で操舵を制御するアクティブ操舵回避支援を装備。

・アクティブ操舵回避支援は、自車線内の歩行者やガードレールのような連続した構造物と衝突する可能性が高く、ブレーキ制御だけでは衝突回避が困難かつ、操舵制御によって回避ができるとシステムが判断した場合、警報とブレーキ制御に加え、自動で操舵制御を行うことで、衝突回避あるいは衝突被害の軽減を支援。

■自動運転につながる高度運転支援技術「Lexus CoDrive」

レーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシスト(LTA=Lane Tracing Assist)の基本機能に、レーンチェンジアシスト(LCA=Lane Change Assist)を加えた3機能を連携させ、高速道路や自動車専用道においてドライバーの運転意図と調和した操舵支援や、レーンチェンジの運転支援を実現。カーブが多い道や、渋滞時でもシームレスな運転支援により、ドライバーの運転負荷を大幅に低減することが可能。また、大型ヘッドアップディスプレイやマルチインフォメーションディスプレイなどと連携し、ドライバーに支援状況をわかりやすく通知。

・レーントレーシングアシスト(LTA)

レーダークルーズコントロールの作動時に車線維持に必要な運転操作の支援を行います。カメラによる白(黄)線の検知に加え、先行車の走行軌跡を利用した追従により、渋滞による車間が詰まった状態での低速走行時など、車線を認識できない場合でも支援を継続。また、ナビゲーションの情報を基に、カーブへの進入速度が速い場合に、大型ヘッドアップディスプレイ、マルチインフォメーションディスプレイへの表示で注意喚起するとともに、自動で減速を行います。

・レーンチェンジアシスト(LCA)

ドライバーの方向指示レバー操作が支援開始の合図となり、周辺の道路環境を監視し、最適なタイミングで、操舵、加減速をすることにより、車線変更の支援を行います。

■ドライバー異常時停車支援システム(LTA連動型)

LTA制御中にドライバーの無操作状態が継続した場合、音と表示と緩減速による警告でドライバーに操作を促すほか、ハザードとホーンで車外に異常を報知しながら自車線内に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援します。停車後は、ドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与します。

■上下2段式アダプティブハイビームシステム(AHS =Adaptive High-beam System)

上段8個、下段16個(片側)のLEDを搭載し、各LEDの点灯・消灯を制御することで、従来のLED点消灯式AHSより照射・遮光エリアをきめ細かく調整し、最適な配光を実現。先行車や対向車を眩惑することなく道路標識などを照らし、ハイビームでの走行頻度を増やすことで夜間の視認性向上に寄与。また、発進時などの低速走行時に左右のLEDコーナリングランプを同時点灯し、歩行者の認識をサポートするなど、優れた側方視認性も実現。

■フロントクロストラフィックアラート(FCTA=Front Cross Traffic Alert)

交差点での出会い頭事故を予防するため、前方の交差車両検知に対応。前側方レーダーにより、交差する車両が接近してくる方向を大型ヘッドアップディスプレイで注意喚起。交差する車両が接近しているにもかかわらず、自車が前進しようとした場合には、ブザーとマルチインフォメーションディスプレイなどと連携し、ドライバーに警告を行います。

■ロードサインアシスト(RSA=Road Sign Assist)

カメラやナビゲーションの地図情報を用いて交通標識情報を取得し、ヘッドアップディスプレイとマルチインフォメーションディスプレイに表示。交通標識の見落としを減らし、安全運転を促します。

■その他の予防安全技術

・パーキングサポートブレーキ(静止物、後方接近車両、後方歩行者

車両や人の往来が多く、周辺確認や複雑な運転操作が伴う駐車スペースで発生する様々な事故に対応するサポートブレーキシステム。インテリジェントクリアランスソナー(ICS=Intelligent Clearance Sonar)、リヤクロストラフィックオートブレーキ(RCTAB=Rear Cross Traffic Auto Brake)では、壁などの静止物や後方の接近車両への衝突事故による被害の軽減を支援。また新型LSでは対後方歩行者にも対応。リヤカメラで歩行者を検知し、衝突の危険がある場合には、警報およびブレーキ制御で被害軽減に寄与します。

・パノラミックビューモニター(サイドクリアランスビュー/コーナリングビュー付)

車両周辺の安全確認をサポートするパノラミックビューモニターに、新たにサイドクリアランスビューとコーナリングビューを採用。サイドクリアランスビューは、車両前側を後ろから見たような映像を12.3インチワイドディスプレイに表示。狭い道でのすれ違いや路肩への幅寄せ時に、車両側方の安全確認をサポート。また、コーナリングビューは、サイドクリアランスビュー表示中に、旋回時の運転操作に合わせて自動で車両の斜め後方から見たような映像を表示。狭い道で右左折時の安全確認や、車道に出る時の縁石乗り上げ防止を支援。

・デジタルインナーミラー

車両後方カメラの映像をミラー内のディスプレイに表示する運転補助装置。切り替えレバーを操作することで、鏡面ミラーモードからデジタルインナーミラーモードへの切り替えが可能。後席乗員の頭部など、視界を遮るものがない映像による後方の安全確認を可能としたほか、夜間の視認性の確保、リヤウインドウサンシェード使用時の視界確保、後席乗員のプライバシー保護にも寄与。