Joby Aviation社のeVTOL

トヨタ自動車(以下トヨタ)は、新たに空のモビリティ事業として、電動垂直離着陸機(eVTOL:Electric Vertical Take-Off and Landing)の開発・実用化を進めるJoby Aviation社と協業することに合意したと1月15日(現地時間)発表しました。

今回Joby Aviation社と協業するにあたり、トヨタは生産技術の見地で、設計、素材、電動化の技術開発に関わるとともに、トヨタ生産方式(TPS)のノウハウを共有。最終的には、高い品質、信頼性、安全性、そして厳しいコスト基準を満たすeVTOLの量産化を目指すといいます。

代表取締役社長豊田章男氏は、「トヨタは、自動車事業に加え、今回、Jobyという力強いパートナーとともに、新たに“空”のモビリティ事業にチャレンジします。空のモビリティは、未来のモビリティ社会における人々の移動と生活を大きく変革する可能性を秘めており、空のモビリティの実用化はトヨタ創業以来の夢でもあります。今回の協業により、陸だけでなく空にも、移動の自由と楽しさをお届けするモビリティの実現に貢献できることを嬉しく思います」とコメントしました。

eVTOLは、短距離・多頻度運航用に設計されており、都市圏にて通勤者や出張者、旅行者によるオンデマンド利用が見込まれる空飛ぶタクシー市場のニーズに適しています。また、ヘリコプター、ドローン、小型飛行機の要素をもち、信頼性、環境性(ゼロエミッション)、巡行速度、静粛性などに優れています。運用コスト、メンテナンスコストも低く抑えられるのも特徴です。

CES2020プレスカンファレンスでは、空飛ぶLQの画が流されました

2015年頃からトヨタの“空飛ぶクルマ”特許出願などのニュースが幾度となく流れていましたが、今回パートナーに選んだJoby Aviation社へは、トヨタが3.94億ドル(約430億円)を出資。同社の友山茂樹副社長がJoby Aviation社の取締役に就任するなど、過去のニュースとは大きく異なるようです。先日発表された「Woven City」を飛ぶ日は遠くないのかもしれません。