
ステージをひとつの村、ダイハツヴィレッジに見立てて、4台のコンセプトカーを一気に登場させたのには驚かされました。それぞれの車名も軽トラだから“TsumuTsumu(ツムツム)”。3列シートで6人も乗れるから“WaiWai(ワイワイ)”。どこでも移動できるから“WakuWaku(ワクワク)”と、ユニークなものばかり。直感的にどんなキャラなのかわかるのもセンスよしといったところです。



なかでも注目なのが、「IcoIco(イコイコ)」という自動運転車で、前後ほぼ同じ箱形という個性的で愉快なデザインにまずひかれます。サイズは軽自動車よりも大きくて、小型車ぐらい。コンセプトは「狭い道でもスイスイ走れる、コンパクトなバリアフリートランスポーター」となっています。
車内は4つのシートがあります。シートは回転するので、同じ方向を向いたり、対座したりと自由自在にアレンジできますが、完全自動運転なので、いわゆる運転席というものはありません。
パーソナルというよりもパブリックな使用が想定されていて、エリアは日常に根ざした限定的なもの。そのなかを乗る人の意思で、自由に移動することを目的としています。高齢化が進んだ過疎地域では有効な存在になりそうです。乗り降りは真ん中のドアが左右に開いて行いますが、スロープになっているので、車いすでも乗り降りが楽にできるようになっています。
と、ここで終わらないのが、ダイハツのユニークなところ。イコイコの車内から出てきたのは、車輪が付いた小さなロボットで、意思をもって自分で動きつつ、乗る人をアシストするために作られたお世話ロボット、Nipote(ニポテ)です。ニポテとはイタリア語で「孫」を意味ということは、アシストするというよりも、そばに寄り添ってくれる可愛いヤツといったところでしょうか。
そして、このニポテ。関西人であることが判明しました。なぜかというと……関西弁をしゃべるから。「ほんま、おおきに」など、軽快なしゃべりでほっこり。ちなみにイタリア語で孫というのもじつは「ニポテはイタリア語で孫っていう意味やで」と本人が教えてくれました。楽しませてくれてほんま、おおきに、でした。