大阪府門真市にあるパナソニック本社は、敷地面積:468,400m2(本社―西門真地区)で、約1万人以上の社員が勤務しているそうです。その広い敷地内での移動に伴う肉体的負担や心理的負担、そして移動時間による経済損失といった課題を、自社のサービス=自動運転ライドシェアサービスによって解決しようと、運用を開始しています。

ライドシェアルート1周の距離は2.4kmで、所要時間は約21分。需要に応じたフレキシブル運行(最大4台、最短10分間隔、最大40往復)するそうです。利用できるのは社員が対象で、専用のアプリや専用サイトからの予約制となっています。

自動ライドシェアサービス実現には自社開発による3つのコアシステムがあります。

1. 低速・小型の車両を用い、人が行き交うところでも走行できる人認識技術を活用した自動走行システムを開発。

2. TV会議システムに使われている通信帯域推定技術による安定AV伝送と、車載セキュリティ技術を適用し、ドライバーレス自動運転に不可欠な遠隔監視・遠隔制御を実現。

3. 様々なヒヤリハットデータなどを分析・予測し、運行オペレーションの危険検知を支援する、かんたん運行管理システムを構築。少人数でのオペレーションが可能。

これらのシステムを使ってのサービス開始後も利用実態分析を継続し、新たな乗り物の導入や、運行方法の見直しなども利用者やコミュニティのニーズに応じてサービスを進化させていくことができるといい、今後、活躍の場が広がりそうです。

完全自動運転車の室内を提案

パナソニックは、東京モーターショー2019のMEGA WEB会場に、2030年頃の完全自動運転車の普及を想定し、「Living Room」「Business」「Relax」「Entertainment」シーンに応じて姿を変える、未来の快適な車室内空間のコンセプト「SPACe_L」を提案しました。