高度運転支援技術「Toyota Teammate」の新機能「Advanced Drive」搭載車は、Intelligent(知能化)、Reliable(信頼性)、Perceptive(高い認識性能)、Interactive(ドライバーとクルマの対話)、Upgradable(ソフトウェアアップデート)という5つの技術的特長を備えています。 高速道路や自動車専用道路の本線上の走行を支援するシステムがAdvanced Driveです。ナビゲーションで目的地を設定すると、ドライバー監視のもと、実際の交通状況に応じて車載システムが適切に認知、判断、操作を支援し、車線・車間維持、分岐、車線変更、追い越しなどを行いながら、目的地に向かって分岐までの運転を支援します。ドライバーはアクセル、ブレーキそしてステアリング操作からも解放され、長時間の運転における疲労が軽減されます。また、カーブや渋滞、追い越しなど走行中のさまざまなシーンに応じた自然で滑らかな走りを実現。そうしたドライバーの意思に通じた運転支援をモータージャーナリスト塩見智氏がレポートします。
主な運転支援
走行状況に応じた細やかな支援
周辺を走行している車両との並走・追い越し時に、左右の間隔を十分に確保した状態で車線維持を行います。例えば全幅が広い大型車を追い越す際、右に寄りながら走行するなど、車両間の距離が近く不安を感じるような状況を回避することができます。
合流してくるクルマへの配慮
合流地点では、本線に合流してくる車両に対して、早めに減速して車間距離を確保し、相手車両のスムーズな合流を支援します。
車線変更/追い越し
システム側が周辺の車両状況と道路環境を考慮したうえで車線変更可能と判断した場合は、ドライバーがステアリングを保持し車線変更先を確認、承認操作を行うことで、自動的に車線変更を行います。また、ドライバーがターンレバー操作をすることで、システムに車線変更動作を要求することもできます。
ドライバーモニターカメラ
ドライバーの顔の向き、目の開閉状態、視線方向、運転姿勢からドライバーの運転状態を検知し、ドライバーの脇見・閉眼状態をシステムが検知した場合は、ドライバーに警告します。また、ドライバーの安全確認行動をシステムが確認することで、安全に車線変更支援を実行します。更に、眠気の兆候も推定し、ドライバーの運転への関与度合いが低下し始めているとシステムが判断した場合、ブザーによる警告やシートベルトの振動、ヘッドアップディスプレイ表示の点滅、いたわり案内アプリによる対話などにより、運転への関与の改善を促します。
緊急ブレーキ
従来のミリ波レーダーとステレオカメラに加えて、望遠カメラ、LiDARと高精度地図に基づく情報を組み合わせることによって、従来の「プリクラッシュセーフティ」の検知対象よりも遠くから自車進路上の前方車両を検知することを実現、ドライバーによる回避行動を支援します。衝突の可能性があると判断した場合は、カラーメーターやカラーヘッドアップディスプレイの表示とブザーでドライバーに知らせ、衝突の可能性が高いと判断した場合は、高い制動力を発生させ、ドライバーの回避行動を支援します。
ドライバー異常時対応システム ドライバーの運転姿勢が大きく崩れた場合や、システムの警告に応答せず無操作状態が継続した場合には、システムはドライバーの運転継続が困難と判断し、ハザードランプの点滅など周囲に警告を行いながら緩やかに減速し、車線内または路肩に停車します。また、停車後にドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与します。
ソフトウェアアップデート
無線通信、または販売店での有線接続により、つねに最新のソフトウェア(制御ソフトおよび高精度地図ソフト)に更新されます。ご購入後も、クルマに新たな機能が追加され、また性能が向上し、最新の運転支援技術を備えたより安全・安心なクルマへの進化を続けます。