福岡県みやま市において、7月19日より、九州初となる自動運転を利用したコミュニティバスの運行が開始。運行開始に先立ち、前日18日に開始式・出発式が執り行われました。

今回、自動運転のサービス実装にあたり、走行ルートは地域住民の生活拠点・買物拠点となる山川支所近郊とみやま市が拠点化を進めるバイオマスセンター「ルフラン」を結ぶ、往復約7.2kmとなりました。実証実験時にはルートにあった、山間のみかん農家(佐野、伍位軒地区)からJA山川のみかん選果場へのルートは、積載能力不足の問題から、残念ながら割愛されました。

みやま市では2018年11月から12月にかけて、50日間の長期実証実験を実施。技術面では自動運転に対応した道路空間の基準等の整備、地域の特性に応じた運行管理システムの構築を図り、将来の事業運営体制を想定した運行方式や、道の駅等での介護活動の実施を通じた地元自治体からの支援、農産物や日用品の貨客混載などを通じた関係企業等からの支援、日常的な利用を通じての採算性などを検証しました。

旧山川南部小学校跡地を再利用したバイオマスセンター「ルフラン」。校舎を活用して、カフェ、食品加工室やシェアオフィスなどを備えた総合施設となっています

注目は自動運転バスの発着点でもある「ルフラン」。まずは、バイオマスセンタールフラン。この施設は従来型のごみ処理施設とは違い、生ごみなどをバイオマス資源として循環するために作られました。1日当たり、家庭、事業用生ごみ10t、し尿42t、浄化槽汚泥78tの合計130tを受け入れ、コジェネ発電を行い、施設内の電力と温水として活用しています。そして、隣接するルフランは旧山川南部小学校跡地を、カフェ、シェアオフィス、学習室、食品加工室として活用した施設です。こうして新たな雇用と需要を生み出し、人々が集う場所を提供することで、従来からあるコミュニティバス+自動運転バスの実現に至ったといえるでしょう。

自動運転バスとして使用されるのはヤマハ製のゴルフカート型で、その名も「オレンジ・スター号」。車両の愛称を公募し、100を超える応募のなかから選ばれ命名されました。

住民の皆さんが買い物に利用するAコープ山川店前からルフランの間には7つのバス停があり、これは既存のコミュニティバス用のバス停を使用しています。ルート上には電磁誘導線が埋設され、自動運転レベル2相当で走行。道路に埋め込まれたマグネットセンサが車両の走行を感知し、「停車」「加減速」を制御しますが、緊急時などは手動操作に切り替え運行を支援します。

運賃は100円/回(高齢者・障がいのある人・小学生は50円/回、未就学児は無料)で、支払い方法は現金や回数券のほか、PayPay、利用者カード、みやまスマイルペイアプリを導入しています。

●運行日:月曜〜金曜(土日、年末年始、GW、お盆は運休)1日5便、7月から9月は車両にエアコンがないため、1日3便となります。