SIP自動運転(システムとサービスの拡張)では、自動運転の実用化と普及拡大により交通事故の低減や交通渋滞の緩和、地方部等における高齢者などの交通制約者の移動手段の確保、物流・移動サービスの効率化といった社会課題の解決を目指して研究開発を推進しています。この取り組みの一環として、自動運転の社会的受容性の醸成に向け、自動運転に関する市民の理解向上を目的に、市民を対象にしたシンポジウムや市民ダイアログを継続的に開催しています。
2021年6月10日に開催された市民ダイアログ@横浜では、都市の交通課題や交通システムの第一人者である東京大学・中村文彦特任教授、地域の交通課題の解決に取り組む横浜市を基調講演の登壇者に迎えました。パネルディスカッションでは、横浜市・横浜国立大学と連携して乗合型移送サービスの実証実験を実施している京急電鉄、持続可能なモビリティシステムの社会実装について研究する横浜国立大学・有吉亮特任准教授を招き、横浜市郊外の交通課題やその解決策、市民との関わり、交通課題に見出されるMaaSや自動運転の可能性などについて議論しました。
なお、新型コロナウイルス感染症への対策として、同イベントはオンラインにて実施されました。
SIP自動運転・市民ダイアログ 横浜での取組から考える都市郊外の移動〜自動運転の社会実装に向けて Part1
SIP自動運転・推進委員会構成員 国際モータージャーナリスト 清水和夫 基調講演:自動運転による社会課題の解決に向けて。 SIP第2期が取り組む4つの重点課題、「交通環境情報の構築と配信」「仮想空間での安全性評価環境の構築」「サイバーセキュリティの評価手法の構築」「地理系データの流通ポータルの構築」をはじめ、国際連携や標準化、そして社会的受容性の醸成、そして自動運転について紹介。
SIP自動運転・市民ダイアログ 横浜での取組から考える都市郊外の移動〜自動運転の社会実装に向けて Part2
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 特任教授 中村 文彦氏 基調講演:都市郊外でのこれからの移動支援に向けて。 都市郊外の交通のありたい姿、そこに向けての課題、 MaaSや自動運転に期待することなど、海外の事例を交えて提言。
SIP自動運転・市民ダイアログ横浜での取組から考える都市郊外の移動〜自動運転の社会実装に向けて Part3
横浜市役所 道路局 計画調整部 企画課 担当課長 勝俣 英樹氏 基調講演:横浜市の郊外部における地域交通の取組。 横浜市郊外の交通課題、都市交通計画などで触れられている郊外部の交通の今後の方向性、とみおかーとや市内郊外部での自動運転実証実験の概要などについて語っていただきました。
SIP自動運転・市民ダイアログ横浜での取組から考える都市郊外の移動〜自動運転の社会実装に向けて Part4
京急沿線横浜南部におけるまちづくり〜菊田知展氏(京浜急行電鉄 生活事業創造本部 開発統括部 課長)、みんなでつくる地域のためのモビリティシステム~「とみおかーと」がつなぐ郊外住宅地の未来~有吉亮氏(横浜国立大学大学院 都市イノベーション研究院 特任准教授)、によるプレゼンテーションを通じて、市民との共創によるまちづくりとモビリティサービスを紹介いただきました。
SIP自動運転・市民ダイアログ 横浜での取組から考える都市郊外の移動〜自動運転の社会実装に向けて Part5
「住み続けたい郊外とそのための移動とは~市民との共創型課題解決をテーマにしたパネルディスカッションとQ&A。中村文彦氏、勝俣英樹氏、光田麻乃氏(横浜市役所 都市整備局 企画部 企画課 担当課長)、有吉亮氏、菊田知展氏をパネリストに迎えました。