経済産業省は国土交通省と連携し、沖縄県北谷町にて、遠隔型システムによる自動運転車の技術・サービスの実証実験の成果を生かし、3月31日に同町の海岸沿いのコースにて、地域の民間事業者である「北谷タウンマネジメント&モビリティサービス合同会社」に運行を移管し、無人自動運転移動サービスを開始すると発表しました。

今回の無人自動運転サービスでは、遠隔型システムを用いて1名の運転手(遠隔監視・操作者)が、運転手が乗車しない2台の自動運転車(当面は安全確認のため後部座席に保安要員が乗車)を、同時に監視・操作する形での運行となります。

使用される自動運転車は、福井県永平寺町で、今月国内で初めてレベル3の認可を受けた車両と同等の機能を有する車両で、レベル3相当での運行となります(当該コースは道路交通関連法規上の道路に該当しないためレベル3という扱いにはなりません)。

また、ビーチリゾートでもある北谷町の海岸沿いを走るというロケーションに合わせ、車体を観光地の雰囲気に合わせたデザインとしているのが印象的です。

さらに、利用料金を無料として、より多くの観光客に乗車していただけるよう、乗客向けの広告収入によって運行経費を賄う観光地モデルとして、持続可能な形でのサービスを開始するとしています。

【移動サービスの概要】
名称:美浜シャトルカート
運行開始日:令和3年3月31日
走行ルート:西海岸フィッシャリーナ地区~アメリカンビレッジ海岸線 約2km
利用料金:無料(車内広告収入などで賄う予定)
運行主体:北谷タウンマネジメント&モビリティサービス合同会社
使用車両:ヤマハ製電動カートを産総研が改造し、自動運転機能を追加
運行形態:1人の遠隔監視・操作者が2台の自動運転車両を運行 ※当面は安全確認のため、保安要員(運転者ではなく、車内の安全対策などのために乗車する者)が車両の後部座席に乗車した形で運行
※走行ルートまでドライバーが公道を運転するため、ナンバーを取得

(参考)沖縄県北谷町における無人自動運転移動サービスの概要(PDF形式:665KB)