2019年10月から行われている東京臨海部実証実験。参加29団体が臨海副都心地域(台場)、羽田空港地域、羽田空港と臨海副都心等を結ぶ首都高速道路において実証実験を進めていますが、2020年11月26日、井上信治内閣府特命担当大臣(科学技術政策)が羽田空港地域に視察で訪れ、参加29団体を代表して、トヨタ自動車と日野自動車が共同開発する自動運転レベル3のバスに試乗しました。

最初に、SIP自動運転 葛巻プログラムディレクターから、燃料電池バスのSORAをベースにした車両に搭載される自動運転のシステムに加え、羽田空港地域コースの実証実験のために整えたインフラ(磁気マーカーの埋設、ITS無線路側機や専用レーンの設置など)、ダイナミックマップについての説明を受けました。

バスに乗り込んだ後も、遠隔操作で乗員の状況確認(バスの乗員は立っている場合があるため、安全を確認)を行っていること、コース上に埋設した磁気マーカーの有効性など、車両開発エンジニアからも、さまざまな自動運転に資する技術や情報を熱心に聞いていました。その間、バスはすでに走り出していましたが、井上大臣は「ドライバーが運転している、いま走っているバスと、遜色ないですね」と、スムーズな運行についてコメント。

羽田空港第3ターミナルに設置されたバス停への正着制御では、バスターミナルとバスとの間隔が車椅子の方でも乗り込むことができる45mm(±15mm)に達していることを、バス停に降りて目視で確認。コロナ禍で一時中断しましたが、東京臨海部実証実験が順調に進んでいることを、体感されていました。