埼玉工業大学は後付けの自動運転AIシステムをバスに搭載し、台場エリアだけでなく、羽田エリアでのテストに積極的に取り組んでいます。今回は羽田コースにおける、バス停での正着制御や自動運転のテストを取材しました。独自のシステムによる自動運転への取り組みを紹介します。
埼玉工業大学(以下、埼工大)は、「自動運転技術開発センター」の2019年度の活動実績として、延べ2415名の体験試乗者を乗せて、計652kmをレベル3で自動走行したことを4月27日公表しています。埼工大は自動運転の開発体制の強化に向けて、自動運転技術開発センターを2019年4月に設立。自動運転バスを開発して、2019年8月に実験車両を公開しました。埼工大の自動運転バスは、ジョイ・カーに改装したマイクロバス「リエッセII」に、自動運転AI(AIPilot/Autoware)」をベースとしたAIを実装。
今年3月末までに、埼玉県内だけでなく兵庫県・西播磨、愛知県・日間賀島など全国各地での自動運転の実証実験プロジェクトに多数参加。一般車両が走行する公道で計7回、そのほか全体では計12回の公開実証実験に参加してきました。交通量の多い公道を最高時速50kmで走行した実績もあり、制動性能の向上・改善に努め、快適な乗り心地を短期間で向上させています。また、キャンパスと最寄りのJR高崎線岡部駅間を運行するスクールバスの自動運転の実証実験も開始しました。
SIP第2期自動運転・東京臨海部実証実験にも参加し、インフラ協調やバス停への正着制御などに精力的に臨んでいます。