国土交通省は、2024年10月から、自動車の検査(車検)において、自動ブレーキ等の自動運転技術等に用いられる電子制御装置の目に見えない故障に対応するための電子的な検査を開始すると発表しました。

自動ブレーキ等の電子制御を駆使した自動運転技術については、近年、軽自動車を含む幅広い車両への搭載が進んでいます。これらの技術は、交通事故防止に大きな効果が期待されるいっぽうで、故障時には誤作動等により事故につながる恐れがあることから、使用時において確実に機能維持を図ることが重要です。

国土交通省は、2017年12月から「車載式故障診断装置を活用した自動車検査手法のあり方検討会」において、自動運転技術に用いられる電子制御装置まで踏み込んだ自動車検査の手法について検討を行い、2019年3月に最終報告書をとりまとめています。

その報告書を踏まえ、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の一部を改正する告示を8月5日に公布し、 2021年10月以降の新型車を対象に、2024年10月から電子的な検査(車検)を開始することとなりました。輸入車については、2022年10月以降の新型車を対象に2025年10月から検査が開始されます。

【検査の対象となる装置】
  [1]運転支援装置
     ・衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
     ・自動命令型操舵機能(レーンキープ)等
  [2]自動運行装置
  [3]排ガス関係装置

参考:「車載式故障診断装置を活用した自動車検査手法のあり方検討会」
http://www.mlit.go.jp/jidosha/OBD_Inspection_System.html